通年

通年 茶入・棗・茶器

長門沢瀉(ながとおもだか)

2024/10/3  

菊に沢瀉 長門沢瀉の家紋が描かれた棗。 「長門沢瀉」というのは萩藩毛利家の替紋です 毛利元就が戦のときに、沢瀉に蜻蛉が止まるのを見て考えた替紋です。 「沢瀉」は葉先が尖っているので「勝ち草」と言われま ...

通年 茶碗

岩国焼

2024/10/1  

岩国焼 山口県岩国市の焼き物です。我が家の茶碗は紅色。 岩国焼には五景陶物語りという五つの色合いがあります。 「阿品竹灰釉」 薄いピンクのような色合いで岩国の桜を表しています。 「吉香青磁」 吉川藩へ ...

通年 茶花

雨龍間道(あまりょうかんどう)

2024/10/1    

雨龍間道 古帛布の柄 「雨龍間道」 「あまりゅう」と読んでいました。 間違えではないけれど「あまりょう」の方がいいですねと教えていただきました。 「あまりゅう」は角のある龍のこと。 「あまりょう」は角 ...

通年 茶碗

茶碗とは

2024/9/25    

お弟子さんから「茶碗の始まりっていつでしょうか」と聞かれました。 湯飲み茶碗 抹茶茶碗 「抹茶茶碗」 「湯飲み茶碗」 「ご飯茶碗」 茶碗の始まりは「湯飲み茶碗」からのようです。 奈良時代に、湯や茶を飲 ...

通年 着物

蝙蝠(かわほり)扇

2024/9/25  

お弟子さんが持っていた扇子。 5本の骨しかなくて、通常の扇子の半分ほどしか開かない扇子です。 名称は「蝙蝠(かわほり)扇子」といいます。 広げた姿が蝙蝠が飛んでいる姿に似ているからこの名称がついたよう ...

通年 茶杓

許由(きょゆう)

2024/5/30    

許由(きょゆう)とは、中国古代三皇五帝時代の人と伝わる、伝説の隠者である。 伝説によれば、許由は陽城槐里の人でその人格の廉潔さは世に名高く、当時の堯帝がその噂を聞き彼に帝位を譲ろうと申し出るが、それを ...

通年 掛軸

花薬欄(かやくらん)

2024/4/20    

『碧巌録』の一節。 「挙す、僧雲門に問う 如何なるか是れ、清浄法身 門云く、花薬欄」 清浄な悟りの本体とはどんなものであるか。 それは、花薬欄である。 どんな花もいい。 たとえ牡丹や芍薬でなくても、小 ...

通年 掛軸

いろは歌の色々「あめつち」

2024/4/20  

 「いろは」歌のひとつである「あめつち」の歌です。「あめつち」は「天地」のことです。茶道においてこの「あめつち」の歌は、様々な解釈の仕方があると思います。 「あめつち」の歌 平安時代に仮名48文字で作 ...

通年 掛軸

茶の十徳

2024/1/3  

「茶の十徳」とは、栂尾(とがのお)高山寺の僧で、日本で初めて茶を栽培した明恵上人が言った言葉です。茶道を稽古していると、色々な良いことがあります。それを十の徳としてまとめたのが「茶の十徳」です。 茶通 ...

通年 掛軸

あめつちの詞

2024/1/3  

「いろは」詞と同じように、「あめつち」詞という手習い詞があります。 あめ つち ほし そら やま かは みね たに くも きり むろ こけ ひと いぬ うへ すゑ ゆわ さる おふせよ えのえを なれ ...

通年 掛軸

六中観

2024/1/3  

「六中観」とは、陽明学者安岡正篤の座右の銘です。              死中有活               苦中有楽               忙中有閑               壺中有天  ...

通年 1月

絵馬

2024/4/20    

実家の神社には、馬小屋があって大きな白い馬の人形が置いてあって、小さい頃に何だか怖いなぁと思っておりました。 そして、この絵馬。馬が白馬の時と黒い馬の時があるなと思っていました。調べてみると白と黒では ...

通年

蝙蝠(こうもり)

2023/7/21    

こうもりの柄。ハロウィーンの時に使われる柄。けっこうな割合で見かける柄ではありますが、知らないと意外と悪魔のイメージ。 こうもりは漢字で「蝙蝠」と書きます。 これを中国読みすると、発音が「変福」と同じ ...

通年 茶室

襖(ふすま)の種類「太鼓張り」

2023/6/11  

「襖」は日本ならではの扉です。外国のようにノックして開けるドアではなく、襖は二手で開ける。襖は一手目で少しばかり開けることによって、相手に開けることを知らせるノックの代わりになります。それからおもむろ ...

通年 懐石

懐石膳

2023/4/17  

懐石膳に脚がないことが多いのはなぜか。 小笠原流の礼式では、料理をお出しする時は脚のついたお膳で運びます。この時、客は一切お膳の上げ下ろしを手伝いません。これは、亭主側に十分な人手があるということなの ...

通年

茶箱の歴史

2023/4/4    

茶箱は茶道具や抹茶を入れる入れ物として、茶弁当と呼ばれて古くは千利休の時代からありました。「長闇堂記」に「茶弁当と云うは、利休が初めての作なり」とある。これは、桐材で木目が見えるように黒漆を薄く塗った ...

通年 掛軸

出雲大社

2023/2/27  

何とも真ん丸で福福しい大国主命。この軸の文字はこちらです。 躬(み)に「瑞之八坂瓊(みづのやさか)」に被(お)いて寂然(しずか)に長く隠れましき天日隅宮(あまのひすみのみや=出雲大社) 自分は、「瑞之 ...

通年 茶室

護国寺

2023/2/17  

神齢山悉地院内護国寺は天和元年(1681)二月に創建され、徳川五代将軍綱吉公の母桂昌院が護持していた念持仏「天然琥珀如意輪観世音菩薩」を秘仏本尊として、天和二年に堂宇が建立された。 将軍の座についた我 ...

通年 10月 掛軸

神無月と神在月

2022/11/8  

10月は「神無月」            神無月の由来は、10月は日本の神様が出雲大社に集まるため、各地域に神様がいなくなるため、「神無月」と言います。出雲の地域だけ10月のことを「神在月」と言います ...

通年 茶碗

堤焼(つつみやき)

2022/10/26  

仙台に堤焼と呼ばれる焼物がある。かつて仙台市青葉区堤町に窯があったためにこの名前となり、別名を杉山焼といいます。これは、杉山台の土を使って作っていたためです。 堤焼は、「針生乾馬」が代々継いでいます。 ...

通年 1月

獅子文様

2022/10/21  

「獅子」とは、ライオンを文様化されたものと言われ、中国経由で日本に伝わりました。ライオンを知らない日本人は、中国風の架空の動物として受け入れ、邪気を払う獅子舞として主に伝わりました。 獅子舞は、お正月 ...

通年 茶碗

那智黒茶碗

2022/10/11  

「那智黒茶碗」と呼ばれるものがある。紀州焼葵窯で焼かれる茶碗です。 紀州焼は、善明寺焼、瑞芝焼、南紀男山焼、お庭焼の総称でしたが、廃藩置県により南紀男山焼を最後に途絶えてしまったようです。昭和12年、 ...

通年

いらたか念珠

2022/10/4  

いらたか念珠とは、山伏(修験者)が持っている数珠のことです。「最多角念珠」「伊良太加念珠」「刺高念珠」とも書きます。 いらたか念珠は、普通の数珠とは違ってそろばん玉のような形をしています。普通の数珠は ...

通年

流水文様

2022/9/7  

水の流れを表現した文様は様々あり、風情のある言葉で文様を表現しています。 観世水は、水の流れを横長の曲線であらわした流水文様の一部に、 渦巻きを加えたもので、能の観世流が自分の家の文様として用いたのが ...

通年

扇の文様

2022/8/23  

扇は団扇と違い、日本で作られたものです。末広がりになっている形が吉祥文として好まれました。 檜扇は、平安時代に貴族が使ったもので、男性用は無文であり束帯着用時に笏の代用としても使われていました。女性用 ...

通年 7月

星の文様

2022/8/22  

万物は陰と陽の変化で成り立つたいう陰陽説と木火土金水の五元素によって成り立つ五行説。この二つが統合された中国の陰陽五行説を基に天文や暦を占うことが平安時代盛んになりました。また、北極星や北斗七星を神格 ...

通年 9月

菊の文様

2022/8/21  

菊は皇室の紋にも使われている日本を象徴する花のひとつです。また、中国の故事「風俗通義」では、甘谷(かんこく)という場所に住んでいる人々は皆長生きばかりだが、それは菊の精分を溶かしこんだ谷川の水を飲んで ...

通年

笹蔓緞子

2022/8/21  

こちらの仕服は笹蔓緞子。よく見かける仕服です。笹唐草文様。唐草は常に成長し続ける無限の発展性を表したものです。その唐草に花と実がついています。これは三百年に一度実をつけると言われている竹の花と実が描か ...

通年 1月 2月

梅の文様

2023/3/1  

寒い時に咲く梅は不老長寿を意味しています。そして、花びらが五弁あることから、福・禄・寿・喜・財の五福を表してると言い伝えられています。 奈良時代の頃の花見と言ったら、桜より梅をさしていました。そんな古 ...

通年 1月

松の文様

2022/8/26  

常緑樹の松は、長寿の象徴である。老松には、龍が住むと考えられていました。 「松」の漢字を分解すると「八ムの木」=「八白の木」となる。「八白」は艮(うしとら)のこと。艮の方角は、天地の陰気の終わりと陽気 ...

通年 7月

波の文様

2022/8/20  

波の文様は、海の神様を奉った神社で神紋として使われました。また、戦国武将も寄せては返す波の動きが戦いにふさわしいと旗印や武具に波紋を使いました。 水指に描かれている模様は青海波です。「青海波」という雅 ...

通年

楽器文様

2022/8/17  

日本古来の楽器の文様は、形といい装飾といい美しい。 右上から左手に順番に。 琵琶は、木製の胴部分が果物の枇杷に似ていることからついた名前。琵琶の撥は握りの部分が狭く、大きく開いていて柘植で作られること ...

通年 5月

矢の文様

2022/8/20  

矢は武家にとっては重要な武具。様々に工夫を凝らした文様が考えられて紋などに使われました。矢羽根には破魔矢(魔を払う)の意味があります。 並矢(ならびや) 矢を並べた文様 的矢 的は「当たる」ことから縁 ...

通年 茶入・棗・茶器

老松茶器

2023/2/1  

「老松」と呼ばれる茶器があります。本歌は、山崎の妙喜庵の松で作られています。この松は秀吉も触れたことがある「袖摺れの松」と言われていてこの松が枯れてしまった時に、これを使って表千家6代覚々齋が30個作 ...

通年 茶入・棗・茶器

大名物・名物・中興名物

2022/7/5  

茶の湯の道具でこのような呼び方をする道具があります。 「大名物」は千利休以前にあった名物道具。 茶道具 濃茶器 京焼 唐物 大名物 銘 利休物相茶入 写し価格:30000円(税込、送料無料) (202 ...

通年 懐石

松花堂弁当

2024/1/10  

松花堂弁当とは4つに区切られたお弁当箱のことであります。仕出し弁当として、よく使われている形です。このお弁当は、茶道と関係があります。 京都の南、石清水八幡宮の社僧に寛永の三筆とよばれ書にすぐれた松花 ...

通年 懐石

香煎

2022/5/8  

香煎の始まりは、京都の『原了郭』からです。創業元禄16年(1703年)。先祖は赤穂浪士四十七士の一人、原惣右衛門元辰。その子、原儀左衛門道喜が剃髪して「了郭」と号して店名にしました。 原惣右衛門元辰が ...

通年

利休七則

2022/4/22  

一、茶は服のよきように。 一、炭は湯の沸くように。 一、夏は涼しく、冬は暖かに。 一、花は野にあるように。 一、刻限は早めに。 一、降らずとも雨の用意。 一、相客に心せよ。 利休が述べた言葉。これがで ...

通年

茶のあり方

2022/4/20  

茶のあり方について述べている文章を見つけた。 茶には四つの形態がある。 第一は、「修行」としての茶。これは茶道とは茶の道であるということ。長い年月をかけて身につけ自分のものにするということ。単なる茶飲 ...

通年

八ツ手

2022/8/17  

八ツ手の葉。八ツ手の葉が全面に蒔絵された棗が出てきました。 大きな手のような形の葉が福を招くということで、現在では玄関などに植えられるようです。その昔、雪隠などの近くに植えられて不浄なものというイメー ...

通年

宝尽くし(1)

2022/8/14  

宝尽くしの文様。左上から見てみよう。宝鍵。分銅。宝巻。宝珠。花七宝。打出の小槌。丁子(ちょうじ)。砂金袋。隠れ笠。隠れ蓑。 宝鍵は宝鑰(ほうやく)とも言われ蔵の鍵で雷文形に四角く曲がっています。富の象 ...

通年 和菓子

外郎(ういろう)

2022/4/5  

「外郎」漢字で書くと面白い。こめ粉と砂糖を練って蒸した和菓子。 ういろうは、はじめ小田原の外郎家の先祖が京都に住んでいた時、御典医を努めていたので供物としてお出しする菓子として作っていました。 御典医 ...

通年 水指

四君子

2022/8/18  

中国から伝わった柄で、四君子というものがあります。「蘭・梅・菊・竹」の四種類です。君子とは人徳、学識、礼儀に優れた人のことを言い、この四種類の花は君子にふさわしい高貴な草花であると言われています。林和 ...

通年 懐石

式三献

2022/1/26  

「式三献」とは、平安時代から続く酒宴の作法の一つで、最も儀礼的なものです。祝宴の際に、酒を勧めて乾杯することを三度繰り返す作法です。特に盛大な祝宴などでは三献では終わらずに献数を重ねることが多くなり、 ...

通年

熨斗(のし)

2022/8/17  

ご祝儀に使われる熨斗袋。はじめて覚える日本のしきたりのような気がします。 祝儀には紅白の水引。不祝儀には黒白の水引。水引の結び方にも2種類あって、出産など何度もあってうれしい事柄にはほどいて結び直すこ ...

通年 水指

手桶水指

2021/9/27  

利休が注文して作らせた水指に「手桶水指」があります。利休の注文書が残されていて「三ッ足のそれぞれの幅は畳の目二つを越えないようにして、全体の形を吟味するように」とあります。これにより、手桶水指が「利休 ...

通年 茶室

押板から床の間へ

2021/7/19  

床の間の始まりは「押板」からです。茶室として使われる前、和室で連歌などを楽しんでいた時に、畳より少し高くなった板敷の「押板」に三具足を荘っていました。   その和室で、茶の湯を楽しむようになり、押板と ...

通年 茶碗

遠州七窯

2023/1/25  

江戸初期の茶人、小堀遠州が指導した七つの窯元です。綺麗さびを目指した茶人なので、無地ですっきりとした釉薬のものが多いです。 奈良の「赤膚焼」            土に鉄分が含まれているため、高台の部 ...

通年 茶室

違い棚をつなぐ柱=海老束

2022/3/28  

床の間にある違い棚。上段には筆返しがついていて筆や冠、香炉を置きます。下段には書物や巻物、硯箱を置きます。 この違い棚をつなぐ柱の名称のことを「海老束(えびつか)」や「雛束(ひなつか)」と言います。 ...

通年 懐石

三宝-丸前角向こう

2021/9/27  

茶道の置き合わせでよく使われる言葉に「丸前角向こう」があります。床の間に飾る三宝や曲の水指、菓子器の縁高などの時に気をつけなくてはいけません。 「丸前角向こう」は陰陽五行に関係しています。物の形にも陰 ...

通年

十牛図

2021/5/5  

「十牛図」についてまとめておこうと思います。 「十牛図」とは、自分の心を探しに行く旅のことです。「私の心」というものを形ある見えるものとするため、牛にたとえます。そしてこの牛が自分の心から離れ、逃げて ...

通年 炉の季節 茶室

向切

2023/2/12  

こちらの写真は「如庵」の写し。織田信長の弟、織田有楽斎が建てた茶室です。二畳半「向切」の小間です。「向切」の部屋は、風炉点前のように畳にまっすぐ座してお点前します。炉の位置は、風炉とは逆で点前座の右に ...

通年 炉の季節 茶室

台目

2023/2/12  

台目畳というものがあります。一畳の畳の四分の一を切り取った大きい目の畳のことを台目畳と言います。大きい目で台目。最初は大工用語であったものを茶道で使うようになったようです。台目畳は一畳より、少し小さく ...

通年 10月 蓋置 懐石

吐月峯

2020/11/25  

静岡県の北部にある「吐月峯柴屋寺(とげっぽうさいおくじ)」は、「駿府匠宿」の奥にあり、ひっそりと佇んでいます。 「吐月峯(とげっぽう)」といったら「はいふき」のことを言うという時代がありました。それは ...

通年 茶碗

萩焼の高台

2020/8/29  

 茶碗は底を見る、と言われます。陶芸家の方が最後に造るのが高台であり、造り終えて印を入れます。萩焼は特に高台の形が色々であると思います。 一、輪高台  高台の内部を削り取ったものと、貼り付けたものがあ ...

通年 水指

茶筅荘り

2020/8/3  

「茶筅荘り」という点前があります。濃茶点前ですと「小習」の中の一つとなりますが、薄茶点前でも「茶筅荘り」はあります。どんな時に茶筅荘りをするかというと、水指が名物、由緒あるもの、あるいは到来品などの時 ...

通年 茶碗

井戸茶碗の見どころ

2020/7/21  

井戸茶碗とは、韓国李朝時代に製作された高麗茶碗のことです。井戸茶碗と呼ばれるものには、いくつかの見どころがあります。この茶碗は、私の祖母が韓国のお土産に買ってきてくれた茶碗です。 一、形 大ぶりで大き ...

通年 茶碗

楽茶碗の見どころ

2022/8/14  

 楽茶碗で濃茶を練ると美味しく練れます。これは、楽茶碗の軟らかさから茶筅の当たりがよくて、お湯を吸収する力が強く、そして温かさを逃がさないためです。楽茶碗は、抹茶を点てるために造られている茶碗ですので ...

通年 茶入・棗・茶器

包み帛紗

2020/6/27  

棗を茶入で使いたい時、包み帛紗にして扱います。棗は真塗で蒔絵のないものを使います。また、四滴茶入の「水滴」だけは注ぎ口と取っ手の両方ついていて完品なので、包み帛紗にすることができます。私達の流儀では、 ...

通年

利休三十五条嫌忌

2021/6/12  

千利休が嫌った三十五の事柄をまとめた「利休三十五条嫌忌」というものがあります。現代の茶道にも社会にもつながることがたくさんあります。 一、油杓 柄杓から湯や水を茶碗に入れる時に、柄杓の高さを上下にかえ ...

通年 掛軸

大津絵ー美人画と風刺画

2020/8/17  

大津絵の美人画といったら「藤娘」です。塗笠を被り、あごの下で朱色の紐を結んでいます。着物の片袖を脱ぎ裾を翻し、藤の枝を肩にかけてポーズをとる美しい一枚です。今では「藤娘」は藤の花を担いでいますが、始ま ...

通年 茶碗

真田紐の結び方

2023/2/4  

「真田紐」とは茶道具の桐箱についている平織りの紐のことをいいます。縦糸と横糸を使って機で織る世界最小の織物と言われています。通常の倍以上の本数の縦糸と横糸を圧縮して織るため、伸びにくく丈夫です。 「真 ...

通年 茶杓

茶杓筒の真行草

2020/8/17  

    茶杓は唯一茶人が自作できる茶道具です。千利休時代から茶杓筒が作られるようになりました。竹の細い方で茶杓を作り、竹の太い方で茶杓筒を作ります。同じ竹で作った茶杓筒のことを「共筒(ともづつ)」と言 ...

通年 茶入・棗・茶器

濃茶の掃き方

2020/8/17  

https://chanoyujiten.jp/wp-content/uploads/2020/05/茶入1.mp4 茶入からの抹茶の回し出しを解説しようと思います。登録の都合上、回し出しの部分から切 ...

通年 7月 掛軸

大津絵ー鬼のいろいろ

2022/7/29  

大津絵には、鬼の絵がとても多いです。鬼の絵は、様々な風刺をしていて内容を知ると面白くて仕方ありません。いくつかを紹介したいと思います。 「鬼の三味線」という大津絵です。鬼が裃を着て三味線を弾いていて、 ...

通年 茶入・棗・茶器

棗と茶器の抹茶の掃き方の違い

2023/9/6    

https://chanoyujiten.jp/wp-content/uploads/2020/04/棗の茶の入れ方。mp4.mp4 棗からの抹茶の掃き方を解説します。(私たちの流儀の掃き方です)棗は ...

通年 茶入・棗・茶器

仕服の包み方・開け方・茶入の清め方

2020/6/20  

https://chanoyujiten.jp/wp-content/uploads/2020/05/仕服の包み方.mp4 仕服に茶入を入れる包み方を説明します。 〇つがりを向こう側にして、茶入の正面 ...

通年 茶巾

茶巾で茶碗を清める

2020/6/2  

https://chanoyujiten.jp/wp-content/uploads/2020/05/茶巾.mp4  茶碗で茶巾を清めることの解説をします。 〇右手で茶碗を取り、左手を茶碗の下に添えて ...

通年 茶入・棗・茶器 茶碗 懐石

茶碗と茶器を置き合わせるー三光

2020/8/17  

「水指を頂点に三角形に置いてください。」と教えています。「これくらいの三角形ですか?」「ちょっと広いですね。」スッと置きつけることができたらいいですね。 水指を頂点に、茶碗と茶器の間はだいたい5目くら ...

通年 掛軸 和菓子

大津絵とは

2020/8/17  

「大津絵」とは、近江の国大津で旅人が用事を済ませた後、故郷へ帰るお土産として買い求めたものが大津絵です。江戸時代、大津は京都に近くて、東海道と伏見街道の合流地で、交通の要所として栄え、にぎわった土地で ...

通年

濃茶のふくさのたたみ方ー四方さばき

2020/6/2  

 濃茶をはじめると、ふくさのたたみ方は一緒ですが、ひと手間帛紗の扱いが加わります。濃茶の帛紗の扱いのことを「四方さばき」といいます。これは、濃茶になると扱いが丁寧になるためです。  薄茶器を清めるため ...

通年 水指

腰黒薬缶とは

2020/6/2  

水屋にいつも置いてあって、おなじみの水次薬缶です。「腰黒薬缶」といいます。腰の部分が黒いので「腰黒薬缶」と名前がつきました。  薬缶は昔、薬を煎じて飲むための道具でした。薬を煎じるためには、薬を入れて ...

通年 茶杓

茶杓の清め方

2020/6/2  

https://chanoyujiten.jp/wp-content/uploads/2020/05/茶杓の拭き方.mp4  茶杓の清め方の説明です。私の流儀の清め方です。 〇ふくさをたたむ。左手の手 ...

通年

棗・茶器の茶杓の置き方の違い

2020/6/2  

 お点前の時に、棗や茶器の上に茶杓を置きます。緊張する場面ではありますが、心遣い一つでずいぶん違います。 棗と茶器この二つでは茶杓の置き方に違いがあります。利休百首の中でも、詠まれています。 http ...

通年 茶入・棗・茶器

棗・茶器の清め方の違い

2020/8/16  

「棗」は果物の棗の形をした薄茶器のことです。「茶器」は棗以外の形をした薄茶器のことです。この二つは、清め方が違います。私の流儀の清め方になります。 https://chanoyujiten.jp/wp ...

通年

帛紗(ふくさ)のたたみ方

2020/6/2  

棗拭き方  私の流儀のふくさのたたみ方です。分解して説明してみようかと思います。 〇着物にはさんであるふくさの下を外側に折り、親指を上にしてしっかりとふくさを取ります。(男性の場合は、ふくさの下を内側 ...

通年 茶室

表千家と裏千家の違いは何ですか

2022/9/25  

体験にいらっしゃった方によく聞かれる質問です。「表千家と裏千家の違いは何ですか。」一言で言ってしまえば、兄弟です。千さんという苗字のお兄さんと弟さんです。 千利休から茶道が始まり、その孫千宗旦の子供に ...

通年 蓋置

大の月・小の月とはー末広蓋置より見る

2022/8/14  

 末広蓋置というものがあります。「大」「小」が表裏に描かれている蓋置です。「大」は大の月の時に、「小」は小の月の時に前にして飾ります。  江戸時代に流行ったのは「大小暦」です。大の月は31日ある月のこ ...

通年

桐箱の真行草

2020/8/7  

茶道具を入れてある桐箱。桐材は火に強く水にも強いです。そして桐は木目が美しく、肌触りがよく、細工がしやすくて軽いです。桐の箪笥は火事の時、表面は焼けてしまったが、箪笥の中は燃えなかったと言います。また ...

通年 茶室

床の間の下壁に開いている穴は何かー狆潜り(ちんくぐり)

2022/3/9  

黒野良さんによる写真ACからの写真 写真は書院造りの床の間です。床の間の左下に四角い穴が開いているのがわかるでしょうか。これのことを「狆潜り(ちんくぐり)」といいます。  狆潜りは、床の間の下の方に開 ...

通年 茶室

茶室の天井

2020/6/2  

 茶室の天井は見どころがいっぱいです。30分の茶会の中で意外と見忘れてしまうことが多いですが、正座をしてゆっくりと落ち着いたら、是非見てほしい場所です。竿縁天井・格天井・船底天井になっていたりして、素 ...

通年

釜のこと

2020/6/2  

 釜の特徴の二つを説明したいと思います。  一つは「鳴り」。釜の中の湯の温度が上がってくると「シュー」と音が鳴り始めます。なぜ、音が鳴るかというと釜の底に「鳴り」という鉄片が漆によって取り付けられてい ...

通年 茶室

なぜ東(とう)というのか

2020/6/2  

 亭主のことを「東(とう)」と呼ぶのはなぜなのか。亭主は茶室の中では、西の方角に座っているのですが、東(とう)と呼びます。これは、日本人の考え方、貴人よりもへりくだっているという考え方からの呼称です。 ...

通年 茶入・棗・茶器

棗・平棗・茶器・茶入の蓋を取る位置は

2020/8/16  

薄茶器の蓋を置く場所に「真・行・草」があります。 「この蓋はどこに置きますか?」「茶碗の下ですか?茶碗の横ですか?」お稽古でよく聞かれることです。蓋の置く位置は、薄茶器の形で変わります。茶巾で茶碗を清 ...

通年 茶室

茶室の方角はどのように作られていますか

2021/6/13  

 茶室の方角には、基本があります。四畳半が基本の形ですが、写真は八畳です。 正客が座る客畳は東です。 亭主が点前をする点前畳は西です。 床の間がある貴人畳は北です。 躙り口(入口)は南です。  日本の ...

通年 建水

建水の七種類

2022/4/18  

茶道具の一番目立たない存在である建水です。水を建えして(くつがえし)捨てるためにこの名前があります。水をこぼして捨てるので「こぼし」とも言います。 七種の建水は、 大脇差(やや細長い捻抜風)利休所持の ...

通年 着物

なぜ茶室で着物を着るのか

2020/6/2  

 茶室では、着物を着ることが大切です。なかなか一人で着るのが大変で一歩が踏み出せないものですが、着物でお点前すると、なぜ右手で取るのか、三手で水指の蓋を開けるのか、建水をすすめるのかということがわかる ...

通年 茶入・棗・茶器

木目の向きは縦か横か

2022/8/12  

 「阿古陀茶器」というものがあります。「阿古陀」は「阿古陀瓜」のことで、昔の「南京(かぼちゃ)」のことです。夏の終わりころの瓜科の植物が大きくなるころに使ったり、冬至の季節に使ったりします。  お稽古 ...

通年 茶室

床柱の見どころー竹の子・竹の子目

2021/5/22  

茶室に座って心落ち着いたとき、みなさんどこに目が行きますか。茶室は、数寄屋大工さんのこだわりがたくさん詰まっていて、見どころがいっぱいです。 まずは、床の間を見ます。床の間には、床柱というものがありま ...

通年 着物

草履の揃え方

2020/8/16  

 茶会の大切なお仕事に下足番があります。私も娘も小学生の頃に、最初に覚えた茶会の仕事です。  下足番の一番の仕事である草履の揃え方です。ぴったり揃えて置いてはいけません。少しだけ間を離して揃えると、履 ...

通年 柄杓

柄杓の扱い「中水底湯」

2020/8/1  

 柄杓の扱いで「中水底湯」とは、柄杓で湯や水を汲む時に気を付けるべきことです。  柄杓で水を水指から汲む時は、水指の真ん中あたりの水を汲みます。水は、対流しないので表面と底に塵が積もるので、水指の中の ...

通年 茶巾

茶巾の洗い方・たたみ方・仕組み方

2022/8/19  

水屋で最初に覚えるのは、茶巾のたたみ方です。縦3分の1にたたんでから、親指を入れたままふっくら2回たたみます。このふっくらした部分をそのままに茶碗に仕組みます。このたたみ方を「福留(ふくだめ)」といい ...

通年 茶入・棗・茶器 茶杓

抹茶をならす。抹茶を掃く。

2020/8/15  

 抹茶を茶碗に一杓半。そして、茶杓の櫂先でならします。茶をならすのは、お湯が均等に抹茶に浸透するための作法です。流儀によっていろいろならし方があるようです。  私の教室でも、違う流儀を習っていたことが ...

通年

ちゃせんの漢字

2022/9/25  

 ちゃせんをふるう。簡単なようでいて、道のりは長い所作です。流儀によって、泡の点て方もずいぶん違います。表千家は少し泡のないところを残してふるいます。裏千家は泡たっぷりにふるいます。表千家の少し泡のな ...

通年

点前と手前の違い

2020/6/2  

「点前」と「手前」の違いは、抹茶を点てる(たてる)か炭をつぐかの違いです。  抹茶を点てる(たてる)ときには「点前」という漢字を用います。「点」という言葉を辞書で調べると「小さな目印」という意味があり ...

通年

一服になぜ服の文字を使うのか

2021/5/12  

 その昔、抹茶は薬として飲まれてきたため「一服」という言葉を使います。薬を服用する。内服薬などと同じ意味で使われています。では、なぜ「服」という字をあてるのかと考えていました。 ある日、お弟子さんが草 ...

通年 11月 茶入・棗・茶器

大津袋の始まり

2022/8/13  

丹後ちりめんのしぼの肌触りが心地よい大津袋です。利休の妻宗恩が、大津の米屋が京に運んだ米袋を見て考案したと伝えられる袋です。 この大津袋は、棗を茶入として使うときに仕覆の代わりに使われます。棗は無地を ...

通年 茶室

茶室の小さな入り口ーにじり口

2020/6/2  

KC4D0345  茶室の小さな入り口のことを「躙り口(にじりぐち)」といいます。お茶室ならではの入口です。ここから入ってみたいんだよな~、と美術館の茶室を眺めたことがある方も多いと思います。  戦国 ...

通年

五色幕の色の意味とは

2022/8/12  

 五色の幕の意味は「陰陽五行」を表しています。  私の茶道具に、幕茶碗という名の茶碗があります。色が五色。「青・赤・黄・白・黒(紫)」です。この五色は、色々な伝統行事などで使われています。鯉のぼりの吹 ...

通年 蓋置

風炉と炉の蓋置の違い

2020/6/10  

風炉と炉の竹の蓋置は、節の位置に違いがあります。 竹の蓋置の始まりは、紹鴎が一寸三分に切って水屋で釜の蓋を置くために用いたのが始まりです。それを利休が一寸八分に改めて、茶席に使用しました。青竹で作られ ...

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