
「老松」と呼ばれる茶器があります。本歌は、山崎の妙喜庵の松で作られています。この松は秀吉も触れたことがある「袖摺れの松」と言われていてこの松が枯れてしまった時に、これを使って表千家6代覚々齋が30個作ったものが始まりです。大きな平棗の形で、これは黄瀬戸の器を参考にして作られたもののようです。蓋は小さな蝶番のついた割蓋になっています。この蝶番、両方共同じ向きについているのが正しいようです。
老松を使うと、蝶番って昔からあったんですかね?と聞かれます。室町時代中期の辞書『文明本節用集』に「蝶番 テフツガイ」とあり、古くから作られていたもののようです。
この老松は、仕服を着せて濃茶に使いますが、仕服を着せずに薄茶で使うこともできます。覚々齋はこの老松の仕服を作るときに、利休好みの短緒にするか、古い形の長緒にするか悩み、北野天満宮に願かけに行き満願の日に見た夢で長緒に決めたという逸話が残っています。そのため、表千家では長緒の扱いを相伝するときは、老松を使うのが一般的で長緒の色は、オレンジと聞いたことがあります。
また、袖摺れの松で覚々齋は鴛鴦香合、四方盆、硯箱をお好みで作っているそうです。
現在、妙喜庵の松は三代目となっているようで、二代目の松が枯れた時にも、茶杓などを作ったとのことです。
長緒の休み紐も覚えるのが難しいです。

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