2月 3月 掛軸

春雨

2024/2/20    

春雨の季節 サーと降る雨が終わると暖かくなり花が開く。 床の間には 「芽柳や土堤に行きかう地の目傘」 お弟子さんに「春雨」? 食べ物の「春雨」と関係ありますか、と聞かれて調べてくれました。 中国から春 ...

通年 掛軸

茶の十徳

2024/1/3  

「茶の十徳」とは、栂尾(とがのお)高山寺の僧で、日本で初めて茶を栽培した明恵上人が言った言葉です。茶道を稽古していると、色々な良いことがあります。それを十の徳としてまとめたのが「茶の十徳」です。 茶通 ...

12月 懐石

冬至

2024/1/3  

冬至は、二十四節気の一つで「一陽来復」などと呼ばれ、日が一番短い季節です。日が短いということは、太陽の光が弱まることであり、体調も崩しやすくなります。そこで、この日に柚子湯に入ります。「柚子」に「湯治 ...

1月

注連飾り

2024/1/3  

「注連飾り」日本独特の飾り物です。 自宅の玄関などにも飾りますが、神社の注連縄は力強く、神聖で清浄さを感じます。 注連縄は神の領域と俗世間との境界を示し、穢れが入るのを禁じています。 稲わらは真夏のま ...

通年 掛軸

あめつちの詞

2024/1/3  

「いろは」詞と同じように、「あめつち」詞という手習い詞があります。 あめ つち ほし そら やま かは みね たに くも きり むろ こけ ひと いぬ うへ すゑ ゆわ さる おふせよ えのえを なれ ...

通年 掛軸

六中観

2024/1/3  

「六中観」とは、陽明学者安岡正篤の座右の銘です。              死中有活               苦中有楽               忙中有閑               壺中有天  ...

12月

クリスマスの季節

2024/1/3  

なぜ、クリスマスをお祝いするのか。キリストの生誕祭と言われていますが、キリストの生まれた日は誰も知りません。 クリスマスと季節を考えてみましょう。クリスマスは雪深い真っ白な銀世界の季節。そして冬至のこ ...

1月 掛軸

高砂

2024/1/3  

高砂とは、高砂の松と住吉の松、二本の松を人格化して夫婦愛と長寿を願うことです。 これは、能の「高砂」からとった言葉です。阿蘇の神主が都に上る途中、播磨の高砂の浦に立ち寄る。熊手と杉箒を手に松の下の木陰 ...

1月 掛軸

萬歳(まんざい)

2024/1/3  

「萬歳」とは、新年の言祝ぎの話芸として全国で興り、現在の漫才の元となったものです。 扇子を持つ太夫(たゆう)と小鼓を持つ才蔵(さいぞう)の二人一組が基本です。二人でかけ合いをしながら祝い言葉を唱えて家 ...

1月 11月 茶碗

麒麟の茶碗

2024/1/3  

我が家にある麒麟の九谷焼の茶碗。 麒麟とは、頭が狼で体が鹿。尻尾が牛で足が馬。一角を持つ架空の動物です。 中国から伝わる四神とは、東の青龍、西の白虎、北の玄武と南の朱雀であるが、これに中央の麒麟も入れ ...

11月 12月 茶碗

木の葉天目

2024/1/3    

木の葉天目の始まりは、中国の天目山にいた陶工が窯に入れようとしていた茶碗に葉が一枚落ちたのを取り除かずに焼いてしまった。ところが、その葉の葉脈が残り、茶碗の模様となったのが始まりといわれています。 こ ...

11月

鬼の子(蓑虫)

2024/1/3  

先日のお稽古で、茶杓銘で「鬼の子」というものを付けてくれた方がいました。 「鬼の子」とは「蓑虫」のことです。何で「鬼の子」というのか調べてみたら枕草子からきていました。 「みのむし、いとあはれなり。鬼 ...

12月 掛軸

無事

2024/1/3  

年末になると一度は見かける軸 一年の無事に終えられることを喜びあい、年の瀬を迎える。この軸を出さないと一年が終わらないという教室も多いことでしょう。 もちろん、この意味でも良いのですが禅語としてはもう ...

着物

献上博多帯の模様の意味

2024/1/3  

献上博多帯の柄は、「子持ち縞」「独鈷」「花皿文様」からできています。両端から2番目の二つの「独鈷」は護身用の仏具で女性の守り刀の文様です。真ん中の一つの「花皿」は供養の花の入れ物の文様です。 そしても ...

茶碗

河合紀(かわいただし)

2023/11/24  

我が家にある茶碗。何とも艶かな朱の色をしている。 こちらの茶碗は「河合紀」作。陶芸家ではなく、京都出身の壁画作家のものです。 そう思って手に取ると、艶かな釉薬がタイルのようです。私が住む近くにも河合紀 ...

着物

ミンサー織り

2023/11/6  

ミンサー織りの基本の形には意味があることを教えていただいた。 ミンサー織りには五つ玉と四つ玉が交互に連なって織られています。これには、「いつの世も(五つ四つ)末長く幸せに」という意味が込められているそ ...

和菓子

真盛豆

2023/10/31  

丹波の黒豆に青のりが一面にまぶされた和菓子「真盛豆」 なんとも美しい。 細川幽斎は「苔のむす豆」と例えたらしい。確かに表面がパサパサしていなくて、しっとりしている様子も苔のようです。 この和菓子は、北 ...

10月 掛軸

清遊

2023/10/27  

風炉の名残りの季節。 お稽古は、中置の点前を終えて長板の寄皆具。寄皆具になると、少し皆具でも軽い感じになり、行く秋を楽しむ気持ちとなる。 それに合わせて、軸は色紙。 「清遊」大徳寺派の要道和尚の筆。 ...

10月 茶花

雁金草(かりがねそう)

2023/10/11  

何とも可憐な花が咲いた。雁金草(かりがねそう) 花弁をよく見ると、髭のようなものが伸びている。この姿が雁が飛んでいるようであることからこの名前。茶会で使いたい花です。

8月 9月 茶花

露草

2023/9/29  

露草を茶花として入れるのはなかなか難しい。午前中しか咲かないで、すぐに花を閉じてしまう。でも、閉じた花の形も可愛いので生けてみる。蝉籠に昼顔と露草。何とも涼しげで好評。 露草は別名「地嶽花」と呼ばれる ...

掛軸

縛解一如(ばっかいいちにょ)

2023/9/23  

茶道は着物を着ないと始まらない。この時代、洋服でというのも有りかとは思うが、茶会の時は気合いが入らない。 「縛解一如」という言葉がある。和装で使う言葉です。 「身体の一部を縛り付けることで、むしろ身体 ...

通年

蝙蝠(こうもり)

2023/7/21    

こうもりの柄。ハロウィーンの時に使われる柄。けっこうな割合で見かける柄ではありますが、知らないと意外と悪魔のイメージ。 こうもりは漢字で「蝙蝠」と書きます。 これを中国読みすると、発音が「変福」と同じ ...

6月

柳に蛙

2023/6/26  

花札の一枚。柳に飛びつこうとしている蛙。それを見ている傘をさした人物は小野道風。この一枚には、深い意味があるのです。 小野道風は書の三蹟の一人。そんな人物でも書で行き詰まる時があった。雨が降る中、傘を ...

通年 茶室

襖(ふすま)の種類「太鼓張り」

2023/6/11  

「襖」は日本ならではの扉です。外国のようにノックして開けるドアではなく、襖は二手で開ける。襖は一手目で少しばかり開けることによって、相手に開けることを知らせるノックの代わりになります。それからおもむろ ...

茶室

見越しの松

2023/6/13  

「旧◯◯家」と呼ばれる茶室での茶会。素敵な言葉を教えていただいた。 「見越しの松」 席主の言葉で、「こちらの旧家は見越しの松が美しいですから、松の絵の茶碗を出しました。」とのこと。 「見越しの松」とい ...

茶室

砂雪隠

2023/6/7  

砂雪隠とは、腰掛待合の横にある便所のことです。実際に使う便所ではなく、飾り用の雪隠です。雪隠の由来は様々なようで、禅寺で便所を意味する「西浄(せいちん)」が変化した説が有力らしい。また、雪隠寺の雪宝和 ...

三重棚

2023/4/27  

三重棚というものがある。元々は水屋用の五重の道具を置く棚を利休が三重にして桐生地で点前に用いたのが始まりと言われています。桐生地で作られているものが六代覚々斎好み。桑生地で作られているものが七代如心斎 ...

通年 懐石

懐石膳

2023/4/17  

懐石膳に脚がないことが多いのはなぜか。 小笠原流の礼式では、料理をお出しする時は脚のついたお膳で運びます。この時、客は一切お膳の上げ下ろしを手伝いません。これは、亭主側に十分な人手があるということなの ...

茶入・棗・茶器

吉野絵

2023/4/17  

「吉野絵」の棗です。吉野絵とは奈良県吉野地方で古くから伝わる花模様の漆絵のことで黒漆地に朱漆で花を描いています。花は葛の花、木芙蓉、牡丹、芍薬などと言われます。この図柄は、十六世紀吉野で大茶会が催され ...

茶碗

犬山焼

2023/4/17  

犬山城は別名「白帝城」と呼ばれる。「白帝城」という別名は江戸時代の儒学者、荻生徂徠が名付けたとされ、木曽川沿いの小高い山の上にある様子が、李白の詩に出てくる白帝城と似ていることから名付けられました。 ...

通年

茶箱の歴史

2023/4/4    

茶箱は茶道具や抹茶を入れる入れ物として、茶弁当と呼ばれて古くは千利休の時代からありました。「長闇堂記」に「茶弁当と云うは、利休が初めての作なり」とある。これは、桐材で木目が見えるように黒漆を薄く塗った ...

通年 掛軸

出雲大社

2023/2/27  

何とも真ん丸で福福しい大国主命。この軸の文字はこちらです。 躬(み)に「瑞之八坂瓊(みづのやさか)」に被(お)いて寂然(しずか)に長く隠れましき天日隅宮(あまのひすみのみや=出雲大社) 自分は、「瑞之 ...

茶室

隅炉

2023/2/24  

隅炉の小間。部屋の隅に炉が切ってあるので隅炉と呼ばれます。部屋の隅に切ってあるため、火除けのためでしょう。炉の向う側と畳との間に小板と呼ばれる地板を入れます。 点前は、風炉点前とほとんど同じになるため ...

通年 茶室

護国寺

2023/2/17  

神齢山悉地院内護国寺は天和元年(1681)二月に創建され、徳川五代将軍綱吉公の母桂昌院が護持していた念持仏「天然琥珀如意輪観世音菩薩」を秘仏本尊として、天和二年に堂宇が建立された。 将軍の座についた我 ...

水指 茶入・棗・茶器

膳所焼

2023/2/2  

滋賀県大津市で焼かれる陶器。天智天皇によって大津京が設営された時の天皇の「お膳を準備する所」という意味。したがって、かなり以前から膳所焼は近江の土地の器として作られていました。昔は、大江焼、勢多焼、国 ...

茶碗

御本立鶴茶碗

2023/5/10  

「御本立鶴茶碗」は大福茶で細川三斎の喜寿をお祝いする時に、小堀遠州が茶碗の形をデザインして、三代将軍家光が描いた立鶴の絵図面を送り、釜山で焼いたものが始まりです。形は少し口縁が広がっていて立鶴の絵は、 ...

茶碗

色絵金銀菱文重茶碗

2023/1/14  

野々村仁清の色絵の茶碗。        金菱、銀菱茶碗として有名なものです。本歌は、銀菱の方が一回り大きくて入れ子式になっています。この茶碗は、金森宗和の依頼によって東福門院(後水尾天皇の中宮、徳川二 ...

茶入・棗・茶器

七々子塗

2022/12/21  

七々子塗とは、青森県津軽塗りの技法の一つ。丸い粒々が一面に描かれた塗り方です。お土産で頂き、手書きにしたら大変だなぁと、どんな塗り方をしたら一面の丸が描かれるのか調べてみました。 下地の漆を塗り、その ...

茶碗

筆洗茶碗

2022/12/12  

文房四宝(ぶんぼうしほう)とは、「筆・硯・紙・墨」のことを言います。茶道では紹鷗棚の上に荘ったり、床の間の違い棚に硯箱と共に荘ったりします。また、茶カブキなどの七事式では実際に文房四宝を使います。 そ ...

炉の季節 水指

水指の蓋の取り方(炉点前)

2022/11/16  

今日の水指は二手ですか?三手ですか?とよく聞かれます。 長板を使った点前の時は、水指の位置によって違います。 長板に水指が一つ置きの時は二手。着物で点前してみると分かるのですが、右手で水指のつまみを取 ...

11月 茶杓

唐紅

2022/11/14    

『ちはやぶる神代もきかず竜田川からくれなゐに水くくるとは』在原業平 「ちはやぶる」とは、「神」や地名の「宇治」にかかる枕詞。「神代」は神々が国を治めた時代のこと。「くくる」 は、括り染めのこと。布を糸 ...

通年 10月 掛軸

神無月と神在月

2022/11/8  

10月は「神無月」            神無月の由来は、10月は日本の神様が出雲大社に集まるため、各地域に神様がいなくなるため、「神無月」と言います。出雲の地域だけ10月のことを「神在月」と言います ...

通年 茶碗

堤焼(つつみやき)

2022/10/26  

仙台に堤焼と呼ばれる焼物がある。かつて仙台市青葉区堤町に窯があったためにこの名前となり、別名を杉山焼といいます。これは、杉山台の土を使って作っていたためです。 堤焼は、「針生乾馬」が代々継いでいます。 ...

通年 1月

獅子文様

2022/10/21  

「獅子」とは、ライオンを文様化されたものと言われ、中国経由で日本に伝わりました。ライオンを知らない日本人は、中国風の架空の動物として受け入れ、邪気を払う獅子舞として主に伝わりました。 獅子舞は、お正月 ...

10月

桐一葉(きりひとは)

2022/10/19  

本日の香合。              「桐一葉落ちて天下の秋を知る」     豊臣秀吉の家臣である片桐且元(かたぎりかつもと)が詠んだと言われています。桐は五三の桐。豊臣家の家紋です。桐一葉が落ちる ...

茶碗

紫野焼(むらさきのやき)

2022/10/13  

よい名前の窯であると思う。       紫野焼(むらさきのやき)とは、京都今宮神社のあぶり餅屋の主人「鶴亭」が、紫野(しの)大徳寺門前に始めた楽焼のことを言います。1804~1818年頃に焼かれたらし ...

10月 11月 茶入・棗・茶器

束ね柴

2022/10/11  

束ね柴とは、寒くなる季節に冬支度のため山で小枝を拾ってそれを束ねた様子を表した文様です。薪ではすぐに火が起こせないために、柴を使って火をつけます。こちらは束ね柴の蓋置。 わが家には束ね柴を積んだ舟の蒔 ...

通年 茶碗

那智黒茶碗

2022/10/11  

「那智黒茶碗」と呼ばれるものがある。紀州焼葵窯で焼かれる茶碗です。 紀州焼は、善明寺焼、瑞芝焼、南紀男山焼、お庭焼の総称でしたが、廃藩置県により南紀男山焼を最後に途絶えてしまったようです。昭和12年、 ...

通年

いらたか念珠

2022/10/4  

いらたか念珠とは、山伏(修験者)が持っている数珠のことです。「最多角念珠」「伊良太加念珠」「刺高念珠」とも書きます。 いらたか念珠は、普通の数珠とは違ってそろばん玉のような形をしています。普通の数珠は ...

10月 茶碗

猿猴捉月(えんこうそくげつ)

2022/10/3  

猿猴捉月(えんこうそくげつ)の茶碗。 こちらは、南禅寺の長谷川等伯の襖絵を参考に描かれている茶碗です。 猿猴とは、猿のこと。猿が月を捉えようとしている図柄です。上ではなく、下に手を伸ばしているのは水に ...

通年

流水文様

2022/9/7  

水の流れを表現した文様は様々あり、風情のある言葉で文様を表現しています。 観世水は、水の流れを横長の曲線であらわした流水文様の一部に、 渦巻きを加えたもので、能の観世流が自分の家の文様として用いたのが ...

通年

扇の文様

2022/8/23  

扇は団扇と違い、日本で作られたものです。末広がりになっている形が吉祥文として好まれました。 檜扇は、平安時代に貴族が使ったもので、男性用は無文であり束帯着用時に笏の代用としても使われていました。女性用 ...

通年 7月

星の文様

2022/8/22  

万物は陰と陽の変化で成り立つたいう陰陽説と木火土金水の五元素によって成り立つ五行説。この二つが統合された中国の陰陽五行説を基に天文や暦を占うことが平安時代盛んになりました。また、北極星や北斗七星を神格 ...

通年 9月

菊の文様

2022/8/21  

菊は皇室の紋にも使われている日本を象徴する花のひとつです。また、中国の故事「風俗通義」では、甘谷(かんこく)という場所に住んでいる人々は皆長生きばかりだが、それは菊の精分を溶かしこんだ谷川の水を飲んで ...

通年

笹蔓緞子

2022/8/21  

こちらの仕服は笹蔓緞子。よく見かける仕服です。笹唐草文様。唐草は常に成長し続ける無限の発展性を表したものです。その唐草に花と実がついています。これは三百年に一度実をつけると言われている竹の花と実が描か ...

通年 1月 2月

梅の文様

2023/3/1  

寒い時に咲く梅は不老長寿を意味しています。そして、花びらが五弁あることから、福・禄・寿・喜・財の五福を表してると言い伝えられています。 奈良時代の頃の花見と言ったら、桜より梅をさしていました。そんな古 ...

通年 1月

松の文様

2022/8/26  

常緑樹の松は、長寿の象徴である。老松には、龍が住むと考えられていました。 「松」の漢字を分解すると「八ムの木」=「八白の木」となる。「八白」は艮(うしとら)のこと。艮の方角は、天地の陰気の終わりと陽気 ...

通年 7月

波の文様

2022/8/20  

波の文様は、海の神様を奉った神社で神紋として使われました。また、戦国武将も寄せては返す波の動きが戦いにふさわしいと旗印や武具に波紋を使いました。 水指に描かれている模様は青海波です。「青海波」という雅 ...

通年

楽器文様

2022/8/17  

日本古来の楽器の文様は、形といい装飾といい美しい。 右上から左手に順番に。 琵琶は、木製の胴部分が果物の枇杷に似ていることからついた名前。琵琶の撥は握りの部分が狭く、大きく開いていて柘植で作られること ...

通年 5月

矢の文様

2022/8/20  

矢は武家にとっては重要な武具。様々に工夫を凝らした文様が考えられて紋などに使われました。矢羽根には破魔矢(魔を払う)の意味があります。 並矢(ならびや) 矢を並べた文様 的矢 的は「当たる」ことから縁 ...

通年 茶入・棗・茶器

老松茶器

2023/2/1  

「老松」と呼ばれる茶器があります。本歌は、山崎の妙喜庵の松で作られています。この松は秀吉も触れたことがある「袖摺れの松」と言われていてこの松が枯れてしまった時に、これを使って表千家6代覚々齋が30個作 ...

7月

ほおずき市

2022/8/12  

毎年、7月9.10日は浅草観音の「四万六千日、ほおずき市」です。このどちらかの日に観音様にお詣りすると、四万六千日もお参りしたと同じ功徳があるそうです。 四万六千詣でには、四六時中(一日中)の千日分と ...

7月 8月

くわばらくわばら

2023/6/30  

落雷を避けるための呪文(じゅもん) 雷鳴のするときに「くわばら、くわばら」と唱えると、雷除けになるとされる俗信で、転じて桑の木にもその力があるとされた。これは、菅原道真の逸話からきています。 左遷させ ...

6月 7月 水指

水月焼

2022/7/30  

我が家に一度見たら忘れられない水指があります。 水月焼の蟹の水指。 愛媛県道後温泉のお土産として作られ始めた焼物です。初代は好川恒方。二代は奥様の恒悦。お弟子さんが一人いたようですが、その方がなくなり ...

茶室

薬玉と訶梨勒

2022/7/8  

我が家で人気者の茶碗。にゅうが入ってしまっていますが、小振りで盆点などに使うとかわいい織部茶碗です。表の絵は、風鈴。裏は?玉のようなものがついています。薬玉ではないかと思っています。 「薬玉」とは何か ...

6月 茶花

沙羅(夏椿)

2022/7/6  

平家物語の冒頭で有名な「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり、沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす」という一節にある樹木が「紗羅」です。別名は「夏椿」 正確には「紗羅双樹」の花に似ているから「紗羅 ...

通年 茶入・棗・茶器

大名物・名物・中興名物

2022/7/5  

茶の湯の道具でこのような呼び方をする道具があります。 「大名物」は千利休以前にあった名物道具。 茶道具 濃茶器 京焼 唐物 大名物 銘 利休物相茶入 写し価格:30000円(税込、送料無料) (202 ...

7月 懐石

土用の丑の日

2022/6/29  

7月と8月にある「土用の丑の日」陰陽五行と干支に関係してこの日が決められています。「土用」とは、「木火土金水」の「土」の季節。「木」は芽生えの春。「火」は暑い日差しの夏。「金」は実りの秋。「水」は静け ...

5月 茶花

どくだみ(十薬)

2022/6/2  

可愛らしい花を咲かせるどくだみ。香りが強いし、ネーミングが悪いし茶花として使えないのかと思っていたら、別名がありました。「十薬(じゅうやく)」漢方としても効能があるため、このような名前で呼ばれているの ...

6月

あいの風(あゆの風)

2022/6/1  

春に吹く、梅の便りの風を「東風(こち)」と言いますが、4月~8月ころ、東風を夏に使うと「あいのかぜ・あゆのかぜ」と読む。主として日本海の沿岸部で吹く、海風のことです。春の東風(こち)は、穏やかな風をイ ...

5月

こいのぼり

2022/5/20  

本日のお稽古のお軸。滝を登る鯉です。 そして、茶器はこちら。橘の螺鈿の金輪寺です。何で橘何だろうと思ったら、こいのぼり(甍の波)に答えがありました。茶杓銘は何にしましょうか。「たけくらべ」なんていかが ...

5月 茶碗

太閤桐

2023/4/28  

桐紋は菊紋に続く高貴な家紋。桐には鳳凰が住むと言われていて、吉祥紋と言われます。 我が家に太閤窯で焼かれた桐の絵の茶碗があります。 桐の形がかわっているので、調べてみました。 五三桐といったら、花の部 ...

通年 懐石

松花堂弁当

2024/1/10  

松花堂弁当とは4つに区切られたお弁当箱のことであります。仕出し弁当として、よく使われている形です。このお弁当は、茶道と関係があります。 京都の南、石清水八幡宮の社僧に寛永の三筆とよばれ書にすぐれた松花 ...

通年 懐石

香煎

2022/5/8  

香煎の始まりは、京都の『原了郭』からです。創業元禄16年(1703年)。先祖は赤穂浪士四十七士の一人、原惣右衛門元辰。その子、原儀左衛門道喜が剃髪して「了郭」と号して店名にしました。 原惣右衛門元辰が ...

花入

園城寺(三井寺)

2022/8/19  

「園城寺」という千利休が作った花入があります。これは、利休が秀吉の小田原攻めに同行した時に、伊豆の韮山の竹で作った3作の内の1つです。「園城寺」という名は、利休の子息である少庵がつけたもので、この花入 ...

5月 茶杓

駒影

2022/4/27  

茶杓銘で「駒影」という銘。どのような意味を持つのか調べてみた。お茶ととても関係のある言葉である。 京都の宇治、「萬福寺」に駒蹄影園碑がある。その石碑には「都賀山(栂山)(とがやま)の尾上(おのえ)の茶 ...

通年

利休七則

2022/4/22  

一、茶は服のよきように。 一、炭は湯の沸くように。 一、夏は涼しく、冬は暖かに。 一、花は野にあるように。 一、刻限は早めに。 一、降らずとも雨の用意。 一、相客に心せよ。 利休が述べた言葉。これがで ...

通年

茶のあり方

2022/4/20  

茶のあり方について述べている文章を見つけた。 茶には四つの形態がある。 第一は、「修行」としての茶。これは茶道とは茶の道であるということ。長い年月をかけて身につけ自分のものにするということ。単なる茶飲 ...

通年

八ツ手

2022/8/17  

八ツ手の葉。八ツ手の葉が全面に蒔絵された棗が出てきました。 大きな手のような形の葉が福を招くということで、現在では玄関などに植えられるようです。その昔、雪隠などの近くに植えられて不浄なものというイメー ...

通年

宝尽くし(1)

2022/8/14  

宝尽くしの文様。左上から見てみよう。宝鍵。分銅。宝巻。宝珠。花七宝。打出の小槌。丁子(ちょうじ)。砂金袋。隠れ笠。隠れ蓑。 宝鍵は宝鑰(ほうやく)とも言われ蔵の鍵で雷文形に四角く曲がっています。富の象 ...

通年 和菓子

外郎(ういろう)

2022/4/5  

「外郎」漢字で書くと面白い。こめ粉と砂糖を練って蒸した和菓子。 ういろうは、はじめ小田原の外郎家の先祖が京都に住んでいた時、御典医を努めていたので供物としてお出しする菓子として作っていました。 御典医 ...

通年 水指

四君子

2022/8/18  

中国から伝わった柄で、四君子というものがあります。「蘭・梅・菊・竹」の四種類です。君子とは人徳、学識、礼儀に優れた人のことを言い、この四種類の花は君子にふさわしい高貴な草花であると言われています。林和 ...

和菓子 懐石

盃洗(はいせん)

2022/2/3  

盃洗(はいせん)って知っていますか。こんな形のものが多いです。 その昔、一つの盃で酒を酌み交わすことで心を通わせるという儀式がありました。相手に盃を差し出して敬意をあらわす献盃(けんぱい)。また、その ...

1月

ぶりぶり

2022/8/12  

「ぶりぶり」という香合があります。これは、昔「振振毬杖(ぶりぶりぎっちょう)」という八角形の木槌に車輪と紐のついた男の子の遊び道具でした。 「ぶりぶりぎっちょう」と掛け声をして紐を引っ張って、輪のよう ...

2月 和菓子

賤機焼(しずはたやき)

2022/2/1  

静岡県に「賤機焼(しずはたやき)」という焼き物があります。 1573年、遠州三方ヶ原の戦いは武田信玄と徳川家康の戦いでありました。家康が負けた有名な戦いです。家康は形勢不利と思うや、浜松城へと帰城しま ...

2月

節分

2022/1/29  

季節を分ける節分。節分の次の日が立春ですから、この季節を境に春になります。大晦日も同じことですが、年を分けてお正月になります。新しくおめでたい日にはうれしいことも多いですが、それに集まる鬼もいると考え ...

通年 懐石

式三献

2022/1/26  

「式三献」とは、平安時代から続く酒宴の作法の一つで、最も儀礼的なものです。祝宴の際に、酒を勧めて乾杯することを三度繰り返す作法です。特に盛大な祝宴などでは三献では終わらずに献数を重ねることが多くなり、 ...

1月 懐石

お節料理

2022/1/7  

お正月のお節料理。年の初めに食べる料理ですが、一つ一つに大切な意味が込められています。みなさんは何がお好きですか。 一、紅白かまぼこ              紅白はおめでたい席には欠かせない色。白は ...

通年

熨斗(のし)

2022/8/17  

ご祝儀に使われる熨斗袋。はじめて覚える日本のしきたりのような気がします。 祝儀には紅白の水引。不祝儀には黒白の水引。水引の結び方にも2種類あって、出産など何度もあってうれしい事柄にはほどいて結び直すこ ...

4月 11月 12月 茶花

竹の春

2021/12/3  

私の好きな言葉の一つ「竹の春」 秋の紅葉の季節、竹だけは季節が逆転しています。春に筍だった竹は、夏にぐんぐん背が伸びて立派な竹になります。そして、秋には枝葉を伸ばし青々とした葉が生い茂ります。赤や黄色 ...

茶碗

辰砂(しんしゃ)

2022/8/19  

赤色が心に残る辰砂釉(しんしゃ)。辰砂とは、中国の鉱物、辰砂から来ています。辰砂は、中国の辰州で取れる鉱物ですが、真っ赤な色。この鉱物に、辰砂釉の色が似ているため、この名前がつきました。鉱物の辰砂は、 ...

10月

大黒様

2021/10/8  

大黒様とは、大国主命のこと。「大黒天」からきています。大黒天はインド神話にルーツを持つ神様でしたが、日本の仏教に取り入れられ、七福神の神様の一人となりました。 大黒様が大国主命と同じになるのは、後のこ ...

10月 11月

神嘗祭と新嘗祭

2021/10/3  

「神嘗祭」は10月17日。       伊勢神宮で執り行われる行事である。「神」は日本の氏神である天照大御神の意。「嘗」はご馳走の意。伊勢神宮の天照大御神に今年とれた初穂をお供えして感謝する日です。 ...

10月

中置

2023/5/7  

10月は「名残り」の季節です。昔の新茶は11月。5月に茶葉を摘んではいますが、茶壷に詰めて半年寝かせて置き11月に茶壷を開いて新茶としていただいていました。11月から使い始めた茶葉が年をまたいで10月 ...

茶入・棗・茶器

大蔵裂

2021/9/27  

名物裂の一つ。狂言師の大蔵太夫が豊臣秀吉から賜ったと伝わります。よくみると、葉っぱや花のついた瓢箪と法螺貝と波が織り込まれています。瓢箪と法螺貝は道教に通じる柄とか。また斜石畳文が、現代の人にもモダン ...

7月 水指

朝顔市

2021/9/27  

7月6日~8日。入谷の鬼子母神真源寺の朝顔市が有名です。朝顔は奈良時代に遣唐使によって、種が薬として持ち込まれ、江戸時代には下級武士が内職として栽培していました。明治時代には、植木職人の栽培した朝顔の ...

7月 8月 水指

割蓋水指

2021/8/1  

夏のお点前では、水指が大きくなっていきます。蓋が開いた時の水は、涼しさを呼びます。そして、柄杓を入れたときには自分が水指に浸かったかのような心地よさ。 素麺鉢やすり鉢を見立てて使います。既製の蓋があり ...

通年 水指

手桶水指

2021/9/27  

利休が注文して作らせた水指に「手桶水指」があります。利休の注文書が残されていて「三ッ足のそれぞれの幅は畳の目二つを越えないようにして、全体の形を吟味するように」とあります。これにより、手桶水指が「利休 ...

通年 茶室

押板から床の間へ

2021/7/19  

床の間の始まりは「押板」からです。茶室として使われる前、和室で連歌などを楽しんでいた時に、畳より少し高くなった板敷の「押板」に三具足を荘っていました。   その和室で、茶の湯を楽しむようになり、押板と ...

風炉の季節

風炉の七歪

2021/7/11  

「風炉の七歪」という言葉があります。流派によって七つは色々のようですが、風炉の置き方などを少し歪ませたり、捻ったりする置き方のことです。 これは、風炉点前は真っ直ぐ前を向いて点てる点前ですので、置き合 ...

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