-
岩国焼
2024/10/1
岩国焼 山口県岩国市の焼き物です。我が家の茶碗は紅色。 岩国焼には五景陶物語りという五つの色合いがあります。 「阿品竹灰釉」 薄いピンクのような色合いで岩国の桜を表しています。 「吉香青磁」 吉川藩へ ...
-
茶碗とは
2024/9/25 chawann
お弟子さんから「茶碗の始まりっていつでしょうか」と聞かれました。 湯飲み茶碗 抹茶茶碗 「抹茶茶碗」 「湯飲み茶碗」 「ご飯茶碗」 茶碗の始まりは「湯飲み茶碗」からのようです。 奈良時代に、湯や茶を飲 ...
-
舟を引っ張る人が三人描かれた絵ー曳舟・引舟
2024/4/20
『引く人も引かれる人も水の泡の浮世なりけり淀の川舟』黄梅院の大綱和尚が詠んだ歌が文様となっています。京都・大阪を流れる淀川で、舟を引く人と引かれる舟が描かれている絵です。茶碗としては、いつ使っても良い ...
-
麒麟の茶碗
2024/1/3
我が家にある麒麟の九谷焼の茶碗。 麒麟とは、頭が狼で体が鹿。尻尾が牛で足が馬。一角を持つ架空の動物です。 中国から伝わる四神とは、東の青龍、西の白虎、北の玄武と南の朱雀であるが、これに中央の麒麟も入れ ...
-
木の葉天目
2024/1/3 konohatennmokutyawann
木の葉天目の始まりは、中国の天目山にいた陶工が窯に入れようとしていた茶碗に葉が一枚落ちたのを取り除かずに焼いてしまった。ところが、その葉の葉脈が残り、茶碗の模様となったのが始まりといわれています。 こ ...
-
河合紀(かわいただし)
2023/11/24
我が家にある茶碗。何とも艶かな朱の色をしている。 こちらの茶碗は「河合紀」作。陶芸家ではなく、京都出身の壁画作家のものです。 そう思って手に取ると、艶かな釉薬がタイルのようです。私が住む近くにも河合紀 ...
-
犬山焼
2023/4/17
犬山城は別名「白帝城」と呼ばれる。「白帝城」という別名は江戸時代の儒学者、荻生徂徠が名付けたとされ、木曽川沿いの小高い山の上にある様子が、李白の詩に出てくる白帝城と似ていることから名付けられました。 ...
-
御本立鶴茶碗
2023/5/10
「御本立鶴茶碗」は大福茶で細川三斎の喜寿をお祝いする時に、小堀遠州が茶碗の形をデザインして、三代将軍家光が描いた立鶴の絵図面を送り、釜山で焼いたものが始まりです。形は少し口縁が広がっていて立鶴の絵は、 ...
-
色絵金銀菱文重茶碗
2023/1/14
野々村仁清の色絵の茶碗。 金菱、銀菱茶碗として有名なものです。本歌は、銀菱の方が一回り大きくて入れ子式になっています。この茶碗は、金森宗和の依頼によって東福門院(後水尾天皇の中宮、徳川二 ...
-
筆洗茶碗
2022/12/12
文房四宝(ぶんぼうしほう)とは、「筆・硯・紙・墨」のことを言います。茶道では紹鷗棚の上に荘ったり、床の間の違い棚に硯箱と共に荘ったりします。また、茶カブキなどの七事式では実際に文房四宝を使います。 そ ...
-
堤焼(つつみやき)
2022/10/26
仙台に堤焼と呼ばれる焼物がある。かつて仙台市青葉区堤町に窯があったためにこの名前となり、別名を杉山焼といいます。これは、杉山台の土を使って作っていたためです。 堤焼は、「針生乾馬」が代々継いでいます。 ...
-
紫野焼(むらさきのやき)
2024/11/20
よい名前の窯であると思う。 紫野焼(むらさきのやき)とは、京都今宮神社のあぶり餅屋の主人「鶴亭」が、紫野(しの)大徳寺門前に始めた楽焼のことを言います。1804~1818年頃に焼かれたらし ...
-
那智黒茶碗
2022/10/11
「那智黒茶碗」と呼ばれるものがある。紀州焼葵窯で焼かれる茶碗です。 紀州焼は、善明寺焼、瑞芝焼、南紀男山焼、お庭焼の総称でしたが、廃藩置県により南紀男山焼を最後に途絶えてしまったようです。昭和12年、 ...
-
猿猴捉月(えんこうそくげつ)
2022/10/3
猿猴捉月(えんこうそくげつ)の茶碗。 こちらは、南禅寺の長谷川等伯の襖絵を参考に描かれている茶碗です。 猿猴とは、猿のこと。猿が月を捉えようとしている図柄です。上ではなく、下に手を伸ばしているのは水に ...
-
太閤桐
2023/4/28
桐紋は菊紋に続く高貴な家紋。桐には鳳凰が住むと言われていて、吉祥紋と言われます。 我が家に太閤窯で焼かれた桐の絵の茶碗があります。 桐の形がかわっているので、調べてみました。 五三桐といったら、花の部 ...
-
辰砂(しんしゃ)
2022/8/19
赤色が心に残る辰砂釉(しんしゃ)。辰砂とは、中国の鉱物、辰砂から来ています。辰砂は、中国の辰州で取れる鉱物ですが、真っ赤な色。この鉱物に、辰砂釉の色が似ているため、この名前がつきました。鉱物の辰砂は、 ...
-
遠州七窯
2023/1/25
江戸初期の茶人、小堀遠州が指導した七つの窯元です。綺麗さびを目指した茶人なので、無地ですっきりとした釉薬のものが多いです。 奈良の「赤膚焼」 土に鉄分が含まれているため、高台の部 ...
-
嶋台の由来
2023/1/21
「嶋台」とは、金銀の重なった赤楽茶碗のことです。金銀二段になっていて盃の形、蓬莱山を表しています。本歌は長入作になります。 高台は金の茶碗は五角形で鶴を表し、銀の茶碗は六角形で亀を表しています。おめで ...
-
木守
2024/4/20
「木守」とは、柿の木に一つだけ柿を残しておく風情を言います。 来年もたくさん柿が実るようにという願いを込めて、残しておきます。 「木守」という名の黒楽茶碗もあります。 長次郎の7種の茶碗の一つです。 ...
-
備前焼について
2021/11/17
備前焼の良さは、なかなか若いうちには気づきませんが茶道を続けているとふといいかも、と思う時がきます。田んぼの土(ひよせ)で作っているので、粒子が細かくてねっとりとした肌触りです。備前には、いくつかの特 ...
-
萩焼の高台
2020/8/29
茶碗は底を見る、と言われます。陶芸家の方が最後に造るのが高台であり、造り終えて印を入れます。萩焼は特に高台の形が色々であると思います。 一、輪高台 高台の内部を削り取ったものと、貼り付けたものがあ ...
-
井戸茶碗の見どころ
2020/7/21
井戸茶碗とは、韓国李朝時代に製作された高麗茶碗のことです。井戸茶碗と呼ばれるものには、いくつかの見どころがあります。この茶碗は、私の祖母が韓国のお土産に買ってきてくれた茶碗です。 一、形 大ぶりで大き ...
-
楽茶碗の見どころ
2022/8/14
楽茶碗で濃茶を練ると美味しく練れます。これは、楽茶碗の軟らかさから茶筅の当たりがよくて、お湯を吸収する力が強く、そして温かさを逃がさないためです。楽茶碗は、抹茶を点てるために造られている茶碗ですので ...
-
真田紐の結び方
2023/2/4
「真田紐」とは茶道具の桐箱についている平織りの紐のことをいいます。縦糸と横糸を使って機で織る世界最小の織物と言われています。通常の倍以上の本数の縦糸と横糸を圧縮して織るため、伸びにくく丈夫です。 「真 ...
-
花筏(はないかだ)
2020/6/2
5月に花を咲かせる「花筏」。よくよく見ないと花が咲いているかわからない茶花です。葉っぱの上に乗っている小さなものが花です。花が葉っぱの筏の上に乗っているようなので、「花筏」の名前がつきました。 桜 ...
-
茶碗と茶器を置き合わせるー三光
2020/8/17
「水指を頂点に三角形に置いてください。」と教えています。「これくらいの三角形ですか?」「ちょっと広いですね。」スッと置きつけることができたらいいですね。 水指を頂点に、茶碗と茶器の間はだいたい5目くら ...
-
三社祭とは
2020/6/2
私の祖母と母の出身は浅草です。三社祭は、毎年楽しみにしているお祭りです。 「三社祭」の由来は、二人の兄弟から始まります。桧前浜成(ひのくまはまなり)と竹成(たけなり)二人の漁師です。二人が隅田川で ...
-
馬の文字が反対になっている絵柄ー左馬
2020/6/2
我が家に「左馬」の蓋置があります。「左馬」というのは「馬」の文字が逆さまに描かれている文様のことです。蓋置そのものが絵馬の形になっていますので、端午の節句に使っても良いかと思います。本来は「左馬」の ...
-
杜若(かきつばた)・あやめ・しょうぶの違いー八つ橋茶碗から見る
2022/8/20
この茶碗を見て、「きれいな、かきつばたの茶碗ですね。」「かきつばたでなく、しょうぶですか。」「あれっ、あやめですか。」残念ながらどれも違います。この茶碗を見て、花以外のものに目を止めて欲しいです。もう ...
-
川の中に車輪の半分だけ描かれた絵ー片輪車
2023/5/24
源氏車が半分だけ描かれていて、半分は川に浸っている文様は「片輪車」です。 5月の祭りが終わった後、源氏車の車輪を洗い、乾燥を防ぐために流水に浸されました。「片輪車」はその情景を表した文様です。源氏車が ...
-
高さのある茶碗の名前は何ですかー馬上杯
2022/2/10
兜を飾る季節。男の子の節句にちなんで、茶道具にも馬に関係のあるものを用意したいものです。 水指は、相馬焼の馬の絵。そして、高台の高い茶碗は「馬上杯」です。五節供の一つですから、合わせて日の丸棗を出しま ...
-
抹茶の頂き方ー三口半
2023/3/17
「三口半でどうぞ。」初めて抹茶をいただく時に、先生がよく使う言葉です。三口半で飲むの難しいな、と思うかもしれませんが、お点前している人の方が、三口半のお湯の量を入れるの難しいなと思っていると思います。 ...