風炉の柄杓の置き方は「かざし柄杓」「引き柄杓」「結び柄杓」の三種類です。この三種類の置き方は、千利休が弓道の所作を見て考えたと言われています。弓道は、結びで構えて、弓の弦を引いてひっぱり、かざして矢を放ちます。この一連の動作の呼吸を茶道に取り入れたのです。そう考えると、釜に柄杓を置くのも呼吸と間が大切なんだと思います。
かざし柄杓の形です。親指の上に柄杓の柄をのせてかざし、そのまま柄杓の柄を下げます。
結び柄杓の形です。湯を釜に返したら、そのまま柄杓の柄を親指を上に持ちかえて柄杓の柄を下げます。
引き柄杓の形です。柄杓の柄を閉じた手のひらの上にのせて、柄杓の角度をかえることなく柄を引いていきます。柄の先まできたら親指で抑えて柄杓の柄を下げます。