
茶杓銘で「釜の蓋」というものに出会ったことがある。
茶の湯として考えると「釜の蓋」と言ったら、茶釜の蓋を意味するかもしれません。
しかし、この茶杓銘の「釜の蓋」は「地獄の釜の蓋」
「地獄の釜の蓋」が開くのは、正月とお盆。正月と盆との十六日間は閻魔様にお参りする日で、鬼さえもこの日は罪人を呵責しないとの昔からの言い伝えです。
罪人や悪人さえも正月と盆は釜の蓋が開いて救われるという意味です。
何とも暑さも忘れるほどの休息感。
江戸時代には、この十六日間を「薮入り」として、住込みの奉公人にも休みを与えて親元に帰郷させていました。
物事を知ると、茶室の空気や見え方がガラッと変わります。
最近では、「地獄の釜の蓋」の使われ方が変わってきているようで、まったく逆の意味で使われているようです。
「地獄の釜の蓋が開いてしまったので混乱が起きるぞ」
「地獄の釜の蓋が開いてしまったような暑さ」などと使われるようです。
これでは、全然救われないなぁ。
「地獄の釜の蓋」
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