抹茶を差し上げる時に「一服いかがですか」とお声掛けします。「一服」「一杯いかがですか」とはお声掛けしません。これではお酒になってしまいます。
その昔、抹茶は薬として中国から伝わりました。薬として飲まれたのが始まりだったため、一服なのです。ごくごくと飲む飲み物ではなく、少量いただきます。薬の袋にも「内服薬」とあります。
そういえば、煙草も一服すると言います。薬草として、最初は伝わったからでしょうか。昔は、煙草(煙管)と抹茶は茶室で嗜むことができました。今でもその名残りで、薄茶席には正客に煙草盆が出されることが多いです。
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