通年

一服になぜ服の文字を使うのか

 その昔、抹茶は薬として飲まれてきたため「一服」という言葉を使います。薬を服用する。内服薬などと同じ意味で使われています。では、なぜ「服」という字をあてるのかと考えていました。
ある日、お弟子さんが草木染めの服を着ていらして教えていただきました。中国の古い歴史書『書経』には、こう書かれています。「草根木皮は小薬なり。鍼灸は中薬なり。飲食、衣服は大薬なり。身を修め心治める、これ薬源なり」
小薬は、草根木皮(漢方薬)のことです。
中薬は、鍼や灸のことです。
大薬は、食べて飲み、服を着ることです。
もともと服は病を癒すすべとして用いられていたということです。天然染料の服は、薬草としての植物のエキスが繊維によく染まっています。布に染められた草木の植物エキスは、皮膚を通して、あるいは香りとなって身体に取り入れられます。お弟子さんの洋服も着ていると腰痛が軽くなると言われ、試しているとのことでした。そういえば、ジーンズも藍の天然染料を使い、その薬草の効果で蛇にかまれないようにしたのが始まりだと聞いたことがあります。


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