「苧環」というのは糸巻きの道具のことです。麻糸を巻いたもので、着物の柄でもよくあります。歌舞伎の様々な演目でも、苧環が物語を彩る重要な小道具として活躍するそうです。昔の人にとって、苧環はとても身近なものだったことがうかがえます。この糸巻きと苧環の花の形が似ていることから同名で呼ばれています。糸巻きに似ているということから糸繰草(イトクリソウ)の別名もあります。咲いた姿は、可憐であり、この世の形状とは思えない不思議な花の形だな~、とじっと眺めてしまいます。
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