はむぱんさんによる写真ACからの写真
「中秋の名月」とは、秋を三つに分けたちょうど真ん中の満月の日を「中秋の名月」と呼びます。昔は旧暦の8月15日だったことから「十五夜」とも呼ばれます。
「中秋の名月」には、薄と月見団子。そして、芋、栗、豆などの収穫物です。その年の収穫祭を行っているわけです。海外のハロウィーンと同じ意味であります。では、なぜ薄なのかというと、薄は稲穂に形が似ていることと、その背の高さから神様の依代としてお供えしています。その横には月見団子です。月見団子は、今年とれたお米で餅を作り山型に供えることによって、神様に食べてもらえるようにしています。家で作る時には、死者の枕元に置く「枕団子」と違うように、まん丸ではなくて少しつぶして楕円形にすると良いと言われています。
月を愛でる習慣は昔からあったので、月見の季節の月を表す言葉はとても風流なものが多いです。満月だけでなく欠けていく月も眺めて楽しんだようです。
8月15日の夜「十五夜」「芋名月」お芋の収穫季節のため。
翌16日の夜「十六夜(いざよい)」
17日の夜「立待月(たちまちつき)」日没後、立って待っているとすぐに月が出てくるため。
18日の夜「居待月(いまちつき)」日没後、座って待っていると月が出てくるため。
19日の夜「臥待月(ふしまちづき)」日没後、寝て待っていると月が出てくるため。
20日の夜「更待月(ふけまちづき)」夜が更けるころに月が出てくるため。だいたい夜10時頃。
20日より先の夜「宵闇(よいやみ)」
8月15日頃の満月を「芋名月」と呼びますが、1か月後の9月13日頃の満月を「豆名月・栗名月」「後の月・名残の月・後見月」と呼びます。昔は、十五夜の月だけ見て十三夜の月を見ないのは、片見月といって嫌う風習がありました。
日本三大名月鑑賞地の一つ
大覚寺大沢池(京都府京都市)です。大沢池では、嵯峨天皇が池に舟を浮かべ、月見を楽しんだことが始まりです。その他の場所は、猿沢池(奈良県奈良市)と石山寺(滋賀県大津市)です。