風炉の季節 茶巾

絞り茶巾・洗い茶巾・千鳥茶巾

夏の平茶碗の季節です。平茶碗では、変わり茶巾の仕組み方は3種類あります。茶巾を使って涼しさを演出します。

「絞り茶巾」
水屋で茶巾を絞ってきますが、あと1滴残したくらいで茶碗に仕組みます。夏の絞り茶巾は、茶筅通しを終えた後に茶碗を置いてから茶巾をたたみ直して、茶碗を清めます。これは夏は気温が高いので茶筅通しをして熱くなった茶碗を、茶巾をたたみ直すことで茶巾の白い清浄さを楽しみ、たたみ直す時間を使って茶碗を冷ます意味合いがあります。「絞り茶巾」には冬の筒茶碗での点前もありますが、点前の順序も意味合いも変わってきます。


「洗い茶巾」
水屋で茶巾を絞らずにそのまま茶碗に仕組んで持ってくる点前です。水を含んだ茶巾が入っている茶碗を扱う時には両手で扱うという決まり事があるために、点前の順序が難しくなります。



「千鳥茶巾」
茶巾を「千鳥」に見えるようにたたんで仕組むお点前です。ちょっと太めで足の短い千鳥がかわいい茶巾の形です。この形にたたむのは難しいようで、お弟子さんみなさん毎年のように苦戦しています。千鳥茶巾をしていることがわかるように、上げ穂で茶筅を仕組んで持ってくる決まりがあります。千鳥の茶巾で茶碗を清めるのは1回だけですので、お正客にお茶をお出しした後に、羽と羽を引っ張って茶巾を広げて福ためにたたみ直して、次客にそなえます。

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