9月

因幡の白兎

「因幡の白兎」とは出雲の国のお話「古事記」の伝説です。
出雲の国に大国主命(大黒様)という神様がいました。大国主命にはたくさんの兄弟がいて、意地悪な兄達の中で、大国主命は心優しい神様でした。ある日、因幡の国に美しい姫(八上比売やかみひめ)がいるので兄弟で会いに行こうとなった時、大国主命は荷物を持たされて一番後ろからついて歩いていました。
途中で、兄達は毛皮を剥がされた兎と出会います。
兄達は、この兎に意地悪をして「海水に浸かると傷は治るよ」と教えます。兎は兄達の言うことを信じて、海水に浸かると傷が益々痛くなり、泣いているところに大国主命が通りかかります。
大国主命は、なぜ兎が毛皮を剥がされたのか理由を聞きます。
兎は、隠岐の島に住んでいたのですが、この島から大きな島に渡ってみたいと考えていて、ワニに相談してどれくらいの距離があるか測ってもらうことにしました。ワニが隠岐の島から大きな島まで列になって並んで測っている間に、ワニの上を兎はピョンピョン飛び跳ねて島を渡ってきました。渡り終える頃に、兎はワニを騙して橋になってもらっていたことをばらしてしまうと、ワニは怒って兎を捕まえて毛皮を剥がされたことを伝えました。

大国主命は話を聞き終え、兎をかわいそうに思い、真水で身体を洗い、蒲の綿で身体をくるんであげました。すると、兎の傷が癒されて白い毛が生えてきたそうです。

この伝説から、因幡のこの場所が医療の始まりと言われています。カウンセリングしてから、治療を考える。まさに医療です。

「大黒様」という童謡の中にも「因幡の白兎」が出てきます。

大きなふくろを かたにかけ
大黒さまが 来かかると
ここにいなばの 白うさぎ
皮をむかれて あかはだか

大黒さまは あわれがり
「きれいな水に 身を洗い
がまのほわたに くるまれ」と
よくよくおしえて やりました

大黒さまの いうとおり
きれいな水に 身を洗い
がまのほわたに くるまれば
うさぎはもとの 白うさぎ

大黒さまは たれだろう
おおくにぬしの みこととて
国をひらきて 世の人を
たすけなされた 神さまよ

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