茶室の方角には、基本があります。四畳半が基本の形ですが、写真は八畳です。
正客が座る客畳は東です。
亭主が点前をする点前畳は西です。
床の間がある貴人畳は北です。
躙り口(入口)は南です。
日本の考え方では、太陽が昇る場所なので、東が陽になります。貴人である客には、陽の東側に座っていただきます。その反対の陰の西側には、亭主が座ります。東の反対の西は陰になり、亭主は客の貴人よりへりくだった場所となります。
北には、床の間があります。北に床の間を作ることで、壁を塞いで、寒さを防いでいます。
南は躙り口(入口)になります。床の間が入り口からわかるようになっていて、出入りする場所なので、連子窓や下地窓、軒庇をつけて暑さを避けます。
方角としては、貴人である客が陽の東側に座り、亭主が陰の西側に座ります。しかし、呼び名としては、亭主のことを「東(とう)」と言います。このことは、また別の機会に書きたいと思います。
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(参考文献)「茶の湯と陰陽五行」黒田宗光著(淡交社)
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