夏のお点前。大きな水指には様々な蓋が組み合わされています。今回の水指は蝶番がついた蓋の取り方になります。水指の蓋を指で押さえて開けるのですが、強く押さえると蓋が水指の中にドボンと落ちてしまいます。指の力加減が難しい開け方です。
蝶番がついているため、蓋が割れることはないので、柄杓と蓋置の二つ飾りをすることができます。ふくさで金魚や蝉を飾るのは軽いのでいいのではないでしょうか。盆蓋の時のように薄茶器を一つ飾りすることはできません。
<蝶番の蓋の開け方1>
〇右手の人差し指で蝶番の蓋の右手前を押さえます。
〇左手で左蓋の手前の方を取り90度開きます。
〇右手で左蓋の真上を持ち、左手は開いた蝶番の外側部分の手前を押さえて開けます。
<蝶番の蓋の閉め方1>
〇左手で蝶番の外側部分の手前を押さえながら、右手で左蓋の真横を持ち90度開きます。
〇左手で左蓋の手前を取り、右手の人差し指で蝶番の蓋の右手前を押さえて閉めます。
この蓋の開け方が基本です。その他に蝶番の蓋を全部開けてしまう取り方があります。水指の中に素敵な絵が描かれていたりして、正客から所望があった時などには、蓋を取りのぞいて開けることができます。また、水次をする時などに全面蓋を開けて水を注ぐと水の音とともに涼しさが感じられます。
<蝶番の蓋の開け方2>
〇右手の人差し指で蝶番の蓋の右手前を押さえます。
〇左手で左蓋の手前の方を取り90度開きます。
〇右手で左蓋の真上を持ち、左手は開いた蝶番の外側部分の手前を押さえて開けます。
〇その手のまま蓋を両手で持ちあげ、右手で蝶番のついている外側の真ん中を取り、水指に立てかけます。
(水次で蓋を開けた場合は、水指の正面にいるため左手で蝶番の外側の真ん中を取り、水指に立てかけます。)
<蝶番の蓋の閉め方2>
〇右手で蝶番のついている外側の真ん中を取り、左手は蝶番の外側の下を取り右手は蓋の真ん中に持ちかえて、両手で水指の右側の上に置きます。
(水次で蓋を開けた場合は、水指の正面にいるため左手で蝶番の外側の真ん中を取り、右手で蓋の真ん中を持ったら左手を蝶番の下の方に下げて、両手で水指の右側に上に置きます。)
〇左手で蝶番の外側部分の手前を押さえながら、右手で左蓋の真横を持ち90度開きます。
〇左手で左蓋の手前を取り、右手の人差し指で蝶番の蓋の右手前を押さえて閉めます。
合わせて読みたい
|