犬山焼

犬山城は別名「白帝城」と呼ばれる。「白帝城」という別名は江戸時代の儒学者、荻生徂徠が名付けたとされ、木曽川沿いの小高い山の上にある様子が、李白の詩に出てくる白帝城と似ていることから名付けられました。

李白の詩はこちらです。

早発白帝城

朝辞白帝彩雲間

千里江陵一日還

両岸猿声啼不住

軽舟已過万重山

漢詩の訳は、朝早く白帝城を発つ。早朝美しい朝焼けの雲間にある白帝城に別れを告げ、千里のかなたにある江陵にたった一日で戻る。長江の両岸からは猿の声が途切れることなく、船は軽々と幾重にも重なる山を通り抜けた。とあります。

我が家に、犬山焼の茶碗があります。その茶碗には、漢詩が書いてあります。

漢詩は、次のように書いてあります。

千里江陵一日還

萊因夕照絶人間

東人漫誦西人句

咫尺無他説犬山

この漢詩は、地理学者の志賀重昴が川岸に建っている犬山城が夕陽に照らされる光景がドイツのライン川のようであると詠んでいます。これば犬山周辺の木曽川近くの不老公園に石碑として残されているそうです。

李白の漢詩の本歌取りみたいに詠んでいるのですね。

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