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五色幕の色の意味とは


 五色の幕の意味は「陰陽五行」を表しています。
 私の茶道具に、幕茶碗という名の茶碗があります。色が五色。「青・赤・黄・白・黒(紫)」です。この五色は、色々な伝統行事などで使われています。鯉のぼりの吹流し、七夕の五色の短冊、相撲の土俵上、能舞台の揚幕などです。
 この五色は陰陽五行説。陰陽は宇宙の活力となる「気」を表します。五行は、木火土金水の五元素が人間生活で最も重要であり、宇宙のあらゆる事象は五元素の働きによるという考え方です。
五行の木は、葉をつける
火はもちろん
土は、中国大陸の色から
金は、反射させるので
水は、暗(黒)い低処に集積するので黒(紫)で表されます。宇宙の現象に色をつける。このことにより、多くの人が目に見て分かりやすくなり、伝えやすくなったのだと思います。
 
 茶道具の幕茶碗は、通年のいつでも使える茶碗だと思います。相撲や能、歌舞伎などの芸能に合わせた道具組でもよいと思います。鯉幟・五色の短冊などとして使ったら、節句に使えます。もっと漠然と、茶室の宇宙の一つとしてとらえたら、壮大な世界感が広がります。

(参考文献)「茶の湯の陰陽五行」(淡交社)

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