風炉と炉の竹の蓋置は、節の位置に違いがあります。
竹の蓋置の始まりは、紹鴎が一寸三分に切って水屋で釜の蓋を置くために用いたのが始まりです。それを利休が一寸八分に改めて、茶席に使用しました。青竹で作られた蓋置は引切とも呼ばれ、お茶席に使われると気持ちがよいものです。
竹の蓋置には、風炉と炉の違いがあります。風炉用は、節を上いっぱいに切ってあるものです。炉用は、節が中程あたりに切ってあるものです。
この違いをご存じの方は多いですが、なぜ節の位置が違うのかご存じですか。利休が節を上いっぱいに切ってある方を少庵に、節の中程に切ったものを道安にあげたことから風炉と炉の違いができたからと伝わっています。これでは、なぜ節の高さが違うのかの、道具としての実用的な答えにはなっていません。風炉の蓋置は、節ギリギリに切ってあって、暑い季節に使用するので竹の受け皿がなくても水滴がすぐ乾きます。炉の蓋置は、中節になっていて、寒い季節に使用するため水滴が乾きづらいので、竹の節の受け皿に少し水がたまってもいいように、中程に節が切ってあると教わりました。
風炉と炉の蓋置の違い