通年 炉の季節 茶室

台目

台目畳というものがあります。
一畳の畳の四分の一を切り取った大きい目の畳のことを台目畳と言います。
大きい目で台目。
最初は大工用語であったものを茶道で使うようになったようです。台目畳は一畳より、少し小さく、一畳の少し下がった場所に敷かれます。
これは、一畳にお客様が三名座ったときに、台目畳が一畳の上の方に敷かれていると、詰の人は亭主の後ろ姿ばかり見ることになります。
そのため、少し下がった場所に畳を敷いてへりくだっていると聞きました。
台目畳の天井も客畳の天井よりも少し低くできているのは、客よりも亭主がへりくだつている姿勢の現れです。

点前座から見るとこのような形。
小間ですので、棚を置かないため仕付棚が吊られています。
水屋に付けられていた三重棚を千利休が茶室に一重棚や二重棚にして取り付けました。
古田織部は、二重棚の上段を少し長くして雲雀棚を取り付けました。
写真は利休形の二重棚です。
また、台目の点前座には中柱(台目柱)があります。
この材質は様々で赤松、桜、椿などがあります。写真は香節(こぶし)の中柱です。

釘を使わずに中柱を建てる数寄屋大工さんの技術の素晴らしさにいつも心奪われます。

お稽古では、台目棚というものがありこの棚を使うと台目の小間が分かりやすくなります。棚には、棗の一つ飾りか柄杓と蓋置を「逆ト」に二つ飾りにします。我が家の台目棚は折り鶴の透かしになっていて、宗偏流のお好みのもの。

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