通年 茶碗

井戸茶碗の見どころ

井戸茶碗とは、韓国李朝時代に製作された高麗茶碗のことです。井戸茶碗と呼ばれるものには、いくつかの見どころがあります。この茶碗は、私の祖母が韓国のお土産に買ってきてくれた茶碗です。

一、形

大ぶりで大きく広がっていて、見込みが深い碗型の茶碗です。見込み内に重ね焼きすることでできる目跡があることが多いです。

一、色

基本的には、枇杷色の釉薬です。茶碗の全体に釉薬がかかっています。青井戸と呼ばれる少し青みがかった井戸茶碗もあります。

一、腰と胴

茶碗の外側に、轆轤目がきれいについています。

一、高台

高台は、高台の高さの真ん中あたりが少し出っぱっています。これを「竹節高台」と言います。高台内は真ん中が尖っていて「兜巾(ときん)」と言います。

一、高台脇

高台の脇は、釉薬が固まって縮れたようになっています。これを梅の木の枝に見立てて「梅花皮(かいらぎ)」と言います。このつぶつぶの感じが鮫皮に似ていることから刀剣の柄や鞘などで鮫皮に触れなれている武士から「かいらぎ」は手触りが好まれたようです。

全ての井戸茶碗に、このような見どころがあるわけではないですが、これらを知っていて井戸茶碗を見ると茶碗を手に取る楽しさが膨らみます。

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