私の流儀のふくさのたたみ方です。分解して説明してみようかと思います。
〇着物にはさんであるふくさの下を外側に折り、親指を上にしてしっかりとふくさを取ります。(男性の場合は、ふくさの下を内側に折り、そのまま取る)
〇ちりうち。両親指をふくさの内側に入れて3センチくらい折り込み、たるませてから打つ。鼓を打ったようなポンッという音が鳴るといいです。
〇右手の高さはそのままで体の左側にふくさを縦におろす。この時、右手は畳と平行。右手が上がってしまうと、着物の袖が肘の方にずれてしまい、腕が見えてしまいます。また、ふくさを縦におろした時の親指の向きが、右親指は左の方向、左親指は右の方向を向いていることが大切です。
〇パクパクと3分の1にたたみ、左手親指を少し下げ、ふくさの真ん中におろす。
〇ふくさを半分に折る時、体の真ん中の帯前に持ってくる。軽くふくさの上をなでながら右手でもう半分に折る。
〇棗を清めるために左手でもう半分に折る。この時、人差し指をふくさに挟む。
〇右太ももにふくさを持っていき、それから人差し指を抜く。この時の、左手が大切です。 きちんと左ももに手を置いておきましょう。
〇おもむろに左手で棗を持つ。
一連の動作を同時に行うのではなく、ひとつづつ分けて行います。最後の人差し指を抜きながら、棗を持ったりしてはいけないのです。何事も、心を込めるために必要なのは間(ま)なのです。