
「神楽」の起源は「神が降臨する場所」という意味の「神座(かみくら)」
神座に神が降りてきて、神霊が歌舞することが神楽。神霊が人間を喜ばせるために舞うことを神楽と言います。
神霊が舞うことによって、衰えかけた生命のエネルギーを復活させる。長寿に導く力を与える。鎮魂や祓えの意味もある。
神楽を見に行った時に、身体の中から湧き出てくるような感動やエネルギーを感じたのはこれだったんだと改めて思います。



神楽の舞い手は、手に榊や幣(みてぐら)を持っていることがある。これを「採物(とりもの)」といい、ほかに杖、笹(篠)、弓、剣、鉾などを持っています。採物を手にして舞う神楽を「採物神楽」といいます。これらの採物には神が降臨する依り代となり、採物を持っている舞い手は神懸かりとなります。
巫女が鈴を待って舞う「巫女神楽」も同じ意味で、巫女の場合は採物である鈴だけでなく巫女自身にも神が降臨し、神懸かりになりやすいと伝えられている。
神楽の起源になったアメノウズメの踊りや邪馬台国の女王・卑弥呼のシャーマン説もここから来ています。
また、面をつけて踊ることも「面神楽」といい、神が面に降りてくることを表しています。
『日本人の祭りと呪い』三浦竜より引用