4月 掛軸

柳緑花紅

「柳緑花紅」
「柳は緑、花は紅」

蘇軾(そしょく)の詩からの引用です。

柳は緑色に葉を伸ばし、花は紅色に咲く。


自然そのままであり、それぞれのものが春になると毎年、芽吹き花開くという意味です。

自然界の中に自分が生かされているのを感じる四字熟語です。

沖縄の三線の唄に「柳節(やなじぶし)」というのがあるそうです。その中に「柳緑花紅」という言葉が出てくるそうです。

『柳』(やなじ)
柳、ぼたん、梅を持って踊ります。
◆中城はんた前節(なかぐしくはんためぇぶし)
飛び立ちゆる蝶まづよ待て連れら 花の許我身や知らんあもの
(とびたちゅるはびるまぢゆまてぃちりら はなぬむとぅわんやしらんあむぬ
・・・飛び立つ蝶々[友達]よちょっと待ってくれ、私はまだ花の許[遊郭]を知らないのだから[一緒に連れていってくれ])
◆柳節(やなじぶし)
柳はみどり花は紅 人はただ情梅は匂
(やなじわみどりはなはくりない ふぃとはただなさきうみはにうい
・・・柳の本領は緑、花の特徴は紅、人の長所は情であり梅は香りあってこそ)

この唄を見ても、柳、花、人それぞれにそれぞれの特徴があると春を通して唄っています。

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