有松絞りの浴衣を作ってもらってきました。まずは、名古屋から電車で20分名鉄「有松」駅で降りて、徒歩5分「有松・鳴海絞会館」で絞り文化と展示を堪能しました。2階では絞りの実演が行われていて、作業中のおばあちゃん二人に絞りで使う道具や絞り方などを教えていただきました。絞りの浴衣というのは、肌と生地の間に絞りが浮くので、空気が入り涼しいとのことです。お話しをゆっくり聞いた後に、お店の方に移動して反物を見せてもらいました。
反物をかけてもらい、しばしゆっくりと選ばせて頂きました。
有松絞りというのは、一人の方が一つの絞り方のみを継承するそうで、以前は絞り方が100種類以上あったそうですが、継承者がいなくなりできなくなってしまった絞り方もたくさんあるそうです。また、絞りの技術も継承が難しくなっているようで、緻密に絞ることができなくなっているとのことでした。今までの在庫の反物で浴衣を仕立てているとお聞きしました。
娘の選んだ着物はこちらです。
見える範囲内でも、3種類の絞り方があります。「三浦絞り」「鹿の子絞り」「蜘蛛絞り」少なくとも3人の方の手によって一枚の反物が絞られています。そして、絞りと絞りの間隔がほとんどなく、ピッタリくっついていることは如何に難しいかを教えていただきました。
また、天然の藍染というものも少なくなってきているようで、こちらのお店でも合成着色の藍染の反物も置いていました。天然の藍染というのは、洗うたびに色が抜けていくそうで、その色が変わっていく様子も楽しんで欲しいとのことでした。
現地に行って、作っている方達の話を聞き、様々なことを教えていただき仕立てて頂いた浴衣は大切な一枚になりました。