7月 懐石

土用の丑の日

7月と8月にある「土用の丑の日」陰陽五行と干支に関係してこの日が決められています。「土用」とは、「木火土金水」の「土」の季節。「木」は芽生えの春。「火」は暑い日差しの夏。「金」は実りの秋。「水」は静けさの冬を表しています。「土」は四季の間の季節で立春、立夏、立秋、立冬の年4回を「土用」と言います。

その中でも夏の「丑の日」がよく知られています。「丑」の字は、手の指先を曲げ、ものをつかむ形を表した象形文字といわれていて、そこから、つかむ、絡むという意味を持ち、芽が種子の中に生じてまだ伸びることができない状態を表しているといわれています。このことから、「丑」とは、次の段階に進む前に蓄えている日と考えれているのです。したがって、夏の暑さを迎える前の梅雨明けの頃の「土用の丑の日」が一番知られているわけです。

「土用の丑の日」といえば、鰻。これは、江戸時代に始まった習慣であります。「平賀源内」が鰻屋の主人に頼まれて、鰻が売れるようにしたいという依頼から、「本日土用の丑の日」という張り紙をしたところから大繁盛したといわれています。鰻を食べると暑気払いで元気が出る。縁起を担ぐ江戸時代の人達は鰻だけでなく、「う」のつく食べ物を食べたと言われています。

先日の「三献の茶会」では、6月にもかかわらずものすごい暑さの中での茶会でした。6月にもう梅雨明け宣言。ということで、三種の肴は「う」のつく肴にしました。

「うりの昆布酢つけ」
鶏ささみの梅あえ
鰻手まり

三献ならば、こんな遊び心も入れられるのではないかと思っています。

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